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PC キーボードはコンソールの文字入力デバイスとして使用されます。 キーボードは現在の仮想コンソールが専有します。 仮想コンソールを切り替えるには、シーケンス ALT+Fn を使ってください。これは、ALT を押しながらファンクションキーの ひとつを押すという意味です。そうすると、そのファンクションキーの 番号と同じ仮想コンソールが現在の仮想コンソールとして選択され、 キーボードやディスプレイの専有的な使用権が与えられます。
コンソールでは、特別なキーシーケンスを用いることにより、キーボード上に物理的に 存在しない値を入力できます。この機能を使うには、ALT を押したままにして、 数字キーパッドで 0 から 255 の 10 進数字を入力し、ALT を離してください。 そうすると、入力された値がひとつの文字を表す ASCII 値として使われます。 このようにして、キーボード上に無い任意の ASCII 値を入力することができます。 また、コンソールドライバは履歴機能も備えています。 履歴機能は scroll-lock キーを押すことで有効になります。 これは表示を固定し、最近スクロールされた行に渡って矢印キーで スクロールアップ・ダウンできるようにします。
キーボードは、個々のユーザや国の違いによる配置に合わせて設定できます。
キーボード上のキーは次の機能のどれでも持つことができます:
通常キー - そのキーに関連付けられた ASCII 値を入力。
ファンクションキー - ASCII 数値列を入力。
スイッチキー - 仮想コンソールを切り替える。
修飾キー - 別のキーの意味を変更する。
キーボードとは、1 から n の番号を付けられたキーの集合と見なせます。 この番号はよく、あるキーに対する「スキャンコード (scancode)」と呼ばれます。 あるキーが押されたとき、そのキーの番号はビット 7 が 0 の 8 ビット文字に 変換され、離されたときはビット 7 が 1 の数値に変換されます。 これにより、キーのマッピングが完全に設定可能となります。
それぞれのキーの持つ意味は PIO_KEYMAP ioctl の呼び出しによって プログラムできます。これは keymap_t 構造体を引数に取ります。 この構造体の構成は次のようになります:
struct keymap { u_short n_keys; struct key_t { u_char map[NUM_STATES]; u_char spcl; u_char flgs; } key[NUM_KEYS]; };
フィールド n_keys はいくつのキー定義 (スキャンコード) が続くかをシステムに 示します。各スキャンコードはサブ構造体の key_t で指定されます。
各スキャンコードは、shift, control, alt の状態により 8 つの異なる値に変換され得ます。 これら 8 通りの状態は次のような配列 map で表現されます:
alt
scan cntrl alt alt cntrl
code base shift cntrl shift alt shift cntrl shift
map[n] 0 1 2 3 4 5 6 7
---- ------------------------------------------------------
0x1E 'a' 'A' 0x01 0x01 'a' 'A' 0x01 0x01
これは、通常 0x1E のスキャンコードを持つ「A」と記されたキーの デフォルトのマッピングです。8 通りの状態が示されているように、 「A」キーの通常の動作を与えます。 フィールド spcl は、キーに「特殊な (special)」扱いを与えるために使われ、 次のように解釈されます。 各ビットは上記の状態のひとつに対応します。 そのビットが 0 なら、そのキーは map[] の対応するエントリに示された数値を 送出します。ビットが 1 なら、そのキーは「特殊」です。 すなわち、そのキーは何も送出しません。 代わりに、「状態 (state)」の変更を施します。 つまり、そのキーは shift, control, alt, lock, switch-screen, ファンクションキー, あるいは no-op キーであるということです。 map のビットは逆向きになります。 つまり、ビット 7 が base に、ビット 6 が shift に、などと対応します。
フィールド flgs は、そのキーが caps-lock (1)、num-lock (2)、または その両方 (3) に反応すべきか、あるいは両方とも無視 (0) するべきかを決めます。
kbdcontrol(1) ユーティリティは、こういった記述をカーネルに/カーネルから 実行時にロードするために使われます。これにより実行時にキー割り当てを 変更することができます。あるいは、より重要なことですが、 キーの正確な意味を (GIO_KEYMAP ioctl で) カーネルから取得します (例えば、X サーバが利用します)。
ファンクションキーは SETFKEY ioctl 呼び出しを用いてプログラムできます。
この ioctl は fkeyarg_t 型の引数を取ります:
struct fkeyarg { u_short keynum; char keydef[MAXFK]; char flen; };
フィールド keynum はどのファンクションキーをプログラムするかを決めます。 配列 keydef は使用する新しい文字列 (長さは MAXFK まで) を含み、 その長さを flen に入れなければなりません。
GETFKEY ioctl 呼び出しは似たように働きますが、 これは keynum の現在の設定を返します。
ファンクションキーは次のように番号付けされます:
F1-F12 key 1 - 12 Shift F1-F12 key 13 - 24 Ctrl F1-F12 key 25 - 36 Ctrl+shift F1-F12 key 37 - 48 Home key 49 Up arrow key 50 Page Up key 51 (keypad) - key 52 Left arrow key 53 (keypad) 5 key 54 Right arrow key 55 (keypad) + key 56 End key 57 Down arrow key 58 Page down key 59 Insert key 60 Delete key 61Right window key 62 Left window key 63 Menu key 64
kbdcontrol(1) ユーティリティで実行時にこれらの値を変更することもできます。
FreeBSD | KEYBOARD (4) | January 8, 1995 |
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