tail head cat sleep
QR code linking to this page

manページ  — RAYCONTROL

名称

raycontrol – Raytheon Raylink/Webgear Aviator デバイスの設定

内容

書式


raycontrol -i iface [-o]
raycontrol -i iface -t tx rate
raycontrol -i iface -n network name
raycontrol -i iface -c ap status
raycontrol -i iface -p port type
raycontrol -i iface -m mac address
raycontrol -i iface -d max data length
raycontrol -i iface -r RTS threshold
raycontrol -i iface -f hopset
raycontrol -i iface -P 0|1
raycontrol -i iface -S max_sleep_duration
raycontrol -i iface -Z zero signal cache
raycontrol -i iface -C display signal cache

解説

raycontrol ユーティリティは ray(4) ドライバを介し、Raylink/Webgear ワイヤレスネットワークデバイスの 動作を制御します。 変更可能なほとんどのパラメータは、このカードが実装している IEEE 802.11 プロトコルに関連するものです。 これにはステーション名、ステーションの動作がアドホックモードと インフラストラクチャモードのどちらであるか、アドホックモードでの BSS もしくはインフラストラクチャモードでの ESS が有効な場合に加入する サービスセットのネットワーク名が含まれます。 raycontrol ユーティリティは、これらのパラメータの現在の設定を表示したり、 カードの統計情報カウンタの値をダンプしたりすることもできます。

raycontrol に与えられる iface 引数は Raylink/Webgear デバイスに関連付けられる論理インタフェース名で あることが必要です (ray0, ray1 など)。

オプション

オプションは以下の通りです。
-i iface [-o]
  指定した Raylink/Webgear インタフェースの現在の設定を表示します。 現在のカードの設定をドライバから取り出し、表示します。 このコマンドの結果は、カードの設定のスナップショットです。 -o フラグを追加することにより raycontrol は、カードの設定の代わりに統計情報カウンタを表示します。
-i iface -t tx rate
  指定したインタフェースの転送レートを設定します。 NIC は 2Mbps の最大転送レートをサポートしています。 次の表は正当な転送レートの設定とそれに対応する転送速度を示します: TX レート
NIC 速度
1超低速 (0.5Mbps)
2低速 (1Mbps)
3中速 (1.5Mbps)
4高速 (2Mbps)

バージョン 4 のファームウェアはこの設定を無視するかも知れません。 IEEE 802.11 標準では 1Mbps か 2Mbps の動作しか許されていないこと、 および一般的に受け入れられている IEEE 802.11 の解釈では 2Mbps は インフラストラクチャモードでのみ許されていることに注意してください。

-i iface -n network name
  このステーションが加入を望んでいるサービスセットの名前を設定します。 network name は 32 文字までの長さの任意のテキスト文字列です。 デフォルトの名前は文字列 "NETWORK_NAME" であり、 ステーションはこの名前でデフォルトの Webgear の アドホックネットワークに接続できるはずです。
-i iface -p port type
  指定されたインタフェースの port type を設定します。 port type の正当な値は 0 (アドホックモード) と 1 (インフラストラクチャモード) です。 アドホックモードでは、ステーションは直接電波が届く範囲にある 他のステーション (これらもアドホックモードで動作していることが 必要です) と直接通信が可能です。 インフラストラクチャモードでは、ホストはアクセスポイントが 制御するサービスセットと関連付けられることが必要です。 このアクセスポイントはエンドステーション間のトラフィックを中継します。 デフォルトの設定は 0 (アドホックモード) です。

アドホックモードの時、現在設定されているホップセット ( -f オプション参照) に -n オプションで指定されるネットワークが存在しない場合、 ステーションはそのネットワーク名の BBS を作成します。

-i iface -m mac address
  指定したインタフェースのステーションアドレスを設定します。 mac address は、コロンで区切られる 6 つの 16 進数の並びとして指定されます。 例えば 00:60:1d:12:34:56 となります。 これにより新規アドレスがカード上にプログラムされ、 インタフェースも更新されます。
-i iface -d max_data_length
  指定したインタフェースの最大転送フレームサイズを設定します。 max data length は 350 から 2304 までの任意の数値か、 フラグメンテーションを無効にする -1 が設定できます。 デフォルトは -1 です。
-i iface -r RTS threshold
  指定したインタフェースの RTS/CTS の閾値を設定します。 これは RTS/CTS ハンドシェーク境界に使用するバイト数を制御します。 RTS threshold は -1 から 2047 までの任意の数値です。 デフォルトは -1 (無効) です。
-i iface -f hopset
  指定したインタフェースに電波のホップセットを設定します。 hopset は以下の表で示されるような国別コードとして指定することが必要です。 ホップセットにより RF チャネル数とそれらの周波数が変わりますが、 これは各地の当局によって指定される電波規制に依存しています。 ホップセット ID
1アメリカ合衆国
2ヨーロッパ
3日本
4韓国
5スペイン
6フランス
7イスラエル
8オーストラリア
9日本 (テスト)

カードはどのホップセットでも動作するようプログラムできますが、 その RF 周波数帯を使用している他のユーザ (フランスなどでは軍です) からの 干渉や、他のユーザへの干渉を避けるためにも、 自分の地域のホップセットを使うことは意味のあることです。

通信するためには、全てのステーションを同じホップセットに 設定しなければならないことに注意してください。

-i iface -P 0|1
  指定したインタフェースの電源管理を有効または無効にします。 電源管理を有効にすると、スリープ/ウェークプロトコルを交互に 使用することによりモバイルステーションの省電力を助けますが、 受信遅延がいくぶん増加します。 デフォルトでは電源管理はオフになっています。

電源管理が機能するためには、アクセスポイントとの協調が必要なことに 注意してください。アドホックモードでは電源管理は機能しません。 このパラメータの正当な値は 0 (オフ) と 1 (オン) です。

-i iface -S max_sleep_interval
  電源管理が有効な時に使用するスリープ間隔を指定します。 max_sleep_interval はミリ秒で指定します。 デフォルトは 100 です。
-i iface -Z
  ray(4) ドライバ内部で管理される信号強度キャッシュをクリアします。
-i iface -C
  ray(4) ドライバによって管理されている、キャッシュされた信号強度情報を 表示します。 ドライバは、他のホストから受信したパケットの信号強度とノイズレベルを 保持しています。 インフラストラクチャネットワークでは、キャッシュはアクセスポイントの 信号強度も格納しています。

ドライバは、送信時に最適なアンテナを選ぶ際にもキャッシュを使用します。

関連項目

ray(4), ifconfig(8)

歴史

raycontrol ユーティリティは FreeBSD 4.0 ではじめて登場しました。

作者

raycontrol ユーティリティは Duncan Barclay <dmlb@ragnet.demon.co.uk> によって書かれました。 これは Bill Paul <wpaul@ctr.columbia.edu> によって書かれた wicontrol ユーティリティを基にしています。

バグ

-m, -P, -S-Z オプションはまだ実装されていません。 テストのためのアクセスポイントがまだ利用できなかったからです。

バージョン 5 のファームウェアとはテストしていません。

バージョン 4 のファームウェアとでは、ホップセットの変更が できないかも知れません。

-W オプションはわざとドキュメント化していません。


RAYCONTROL (8) March 21, 2000

tail head cat sleep
QR code linking to this page


このマニュアルページサービスについてのご意見は Ben Bullock にお知らせください。 Privacy policy.

With features like these, who needs bugs?
— Henry Spencer