yp_mkdb
ユーティリティは
FreeBSD
の NIS サーバが使用する
db(3)
スタイルのデータベースを作成します。
yp_mkdb
ユーティリティはデータを
inputfile
から読み取り、
そのデータを
dbname
に
db(3)
フォーマットで書き込みます (ハッシュテーブル法を使用します)。
入力は 'key data' の形式、
すなわち空白で区切られた 2 つの
ASCII
データフィールドである必要があります。
1 番目のフィールドはキーであるとされ、他は全てデータであるとされます。
通常、データベースが格納されるのは
/var/yp/[domainname]
です。ここで、
domainname
はサーバが対象とする NIS ドメイン名です。
yp_mkdb
ユーティリティが起動されるのは、通常
/var/yp/Makefile
からです。
yp_mkdb
ユーティリティで NIS データベースファイルをダンプし、内容検査を行えます。
セキュリティのため、
yp_mkdb
が作成した全てのデータベースは、所有者のみ読み書き可能です
(通常所有者は root です)。
以下のオプションをサポートしています:
-c
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YPPROC_CLEAR リクエストをローカルホスト上の
ypserv(8)
宛に送ることを
yp_mkdb
に指示します。
このシグナルにより、
サーバはオープンしているデータベース記述子をクローズし、
データベースキャッシュをフラッシュします。
このフラグを単体で使用した場合、
サーバにシグナルを送るだけで他には何もしません。
データベース作成コマンドとともに使用した場合には、
yp_mkdb
は新たなデータベースが成功裏に作成された後にのみシグナルを送ります。
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-b
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キーが
YP_INTERDOMAIN
でありデータフィールドが空である特別なエントリの
データベースへの追加を
yp_mkdb
に指示します。
このキーがマップ中に存在すると、
ypserv(8)
における 'マッチ' 手続きの動作が何も言わずに変わります。
(キーにマッチするレコードをサーバが見付けられなかったことにより)
マッチ問い合わせが失敗した場合、
その要求されたマップに
YP_INTERDOMAIN
キーが存在する場合には、
ypserv(8)
は今度はそのエントリが DNS でマッチするか検索します。
この特別な振舞は
hosts
マップだけに適用されることに注意して下さい。
他のマップに
-b
フラグを使用しても効果はありません。
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-s
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このフラグは、キーが
YP_SECURE
でありデータフィールドが空である特別なエントリを
データベースに追加するために使用します。
このキーがマップ中にあると、
ypserv(8)
は問い合わせのために用意されたポート以外からの
クライアントからのアクセスを拒否します。
これは主に、特権アクセスのみに制限しなければならない
master.passwd
マップのために使用します。
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-f
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このフラグを使用すると、
ソースファイル入力で ``+'' または ``-'' の文字で開始する行をフィルタします。
これらの文字は、
group,
passwd,
master.passwd
のマップで特殊な意味を持つため、
これらのマップのキーまたはデータの最初の文字として登場してはなりません。
-f
フラグを使用すると、
``+'' または ``-'' の文字で開始するソース行を
yp_mkdb
は拒否し、捨てた行を表示する警告メッセージを発行します。
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-u dbname
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NIS データベースをダンプします('ほどき'ます)。
既に存在する NIS データベースの内容を検査するために使用可能です。
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-i inputfile
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NIS マップ作成時に、キーが
YP_INPUT_FILE
であり
inputfile
がエンコードされた特別なエントリをデータベース中に作成します。
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-o outputfile
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NIS マップ作成時に、キーが
YP_OUTPUT_FILE
で
outputfile
がエンコードされた特別なエントリをデータベース中に作成します。
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-d domainname
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NIS マップ作成時に、キーが
YP_DOMAIN_NAME
であり
domainname
がエンコードされた特別なエントリをデータベース中に作成します。
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-m mastername
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NIS マップ作成時に、キーが
YP_MASTER_NAME
であり
mastername
がエンコードされた特別なエントリをデータベース中に作成します。
データベース中のこのエントリは、
ドメイン中の NIS マスタサーバの名前を判定するために、
様々な NIS ユーティリティからしばしば使用されます。
デフォルトでは、
yp_mkdb
はローカルホストが NIS マスタであるとします;
-m
オプションをすればこのデフォルトを上書きできます。
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