mklocale
ユーティリティは標準入力から
LC_CTYPE
のソースファイルを読み込み、
/usr/share/locale/language /LC_CTYPE
に置くのに適した
LC_CTYPE
のバイナリファイルを標準出力へ書き出します。
src-file
のフォーマットは非常に単純です。
キーワードから始まり、それに付随するデータが続く複数の行から構成されます。
ファイル中にコメントを書く場合は、
C のスタイルのコメントを使用することができます。
次のオプションを使用可能です:
| -d
|
| |
デバッグ用メッセージを有効にします。
|
| -o
|
| |
出力ファイルを指定します。
|
後述するキーワードの他に、
src-file
の中で有効なトークンとして以下のものがあります。
| 'x'
|
ASCII 文字の
x 。
|
| '\x'
|
ANSI 文字の
\x 。
ここで、
\x
は
\a,
\b,
\f,
\n,
\r,
\t,
\v
のいずれかになります。
|
| 0x[0-9a-z]*
|
| |
rune コードを表す16進数です。
|
| 0[0-7]*
|
rune コードを表す8進数です。
|
| [1-9][0-9]*
|
| |
rune コードを表す10進数です。
|
| STRING
|
ダブルクォーテーション (") で囲まれた文字列です。
|
| THRU
|
...
か
-
のいずれかで、範囲を示すために使われます。
|
| literal
|
以下の文字は文字通りに解釈されます。
|
| <([
|
マッピングを開始します。これらは全て同じ意味を持ちます。
|
| >)]
|
マッピングを終了します。これらは全て同じ意味を持ちます。
|
| :
|
マッピング中の区切り文字として使用されます。
|
ソースファイル中に一度のみ現れるキーワードには以下のものがあります。
| ENCODING
|
これに続く
STRING
トークンによって、
作成中の locale にて使われるエンコーディング機構を指定します。
現在指定できるエンコーディングとして以下のものがあります。
|
| BIG5
|
中国語の
"Big5"
エンコーディングです。
|
| EUC
|
いくつかの
Unix
のベンダで使われている
EUC
エンコーディングです。
|
| GB18030
|
| |
中国語テキストの PRC 国家標準エンコーディングです。
|
| GB2312
|
中国語テキストの古い PRC 国家標準エンコーディングです。
|
| GBK
|
広範囲に使用されている、中国語テキストのエンコーディングであり、
GB 2312-1980 との後方互換性があります
|
| MSKanji
|
| |
Microsoft が使用する日本語エンコーディング方法であり、
ゆるやかに JIS を基にしています。
"Shift JIS"
や
"SJIS"
としても知られています。
|
| NONE
|
変換を行ないません。デフォルトのエンコーディングです。
|
| UTF2
|
(価値が低下しています)
Bell Labs の Plan 9
から移植された
"Universal character set Transformation Format"
です。
|
| UTF-8
|
ISO
10646 の
UTF-8
変換フォーマットであり、RFC 2279 で定義されています。
|
| VARIABLE
|
| |
1 つのタブ文字もしくはスペース文字がこのキーワードに続き、
その後にエンコーディングに特有のデータが置かれます。
現在は
EUC
エンコーディングのみで、この可変データが必要となります。
詳しくは
euc(4)
を参照してください。
|
| INVALID
|
| |
(価値が低下しています)
1 つの
RUNE
を続いて指定し、作成中の locale における不正な rune を指定します。
|
以下のキーワードは複数回指定でき、次の形式を取ります。
| <RUNE1 RUNE2>
|
RUNE1
が
RUNE2
にマップされます。
|
| <RUNE1 THRU RUNEn: RUNE2>
|
RUNE1
から
RUNEn
の rune が
RUNE2
から
RUNE2
+ n-1
にマップされます。
|
| MAPLOWER
|
小文字への変換マッピングを定義します。
RUNE2
は
RUNE1
の小文字表現となります。
|
| MAPUPPER
|
大文字への変換マッピングを定義します。
RUNE2
は
RUNE1
の大文字表現となります。
|
| TODIGIT
|
rune からその数値へのマッピングを定義します。
RUNE2
は
RUNE1
の整数値表現となります。
例えば、ASCII 文字の
‘0’
は 10進数の
0
にマップされます。
255
以下の値のみが指定可能です。
|
以下のキーワードは複数回指定でき、次の形式を取ります。
| RUNE
|
この rune はキーワードによって定義された属性を持ちます。
|
| RUNE1 THRU RUNEn
|
| |
RUNE1
と
RUNEn
を含む、この間に指定された全ての rune はキーワードによって定義された属性を持ちます。
|
| ALPHA
|
アルファベットで表示可能な文字である rune を定義します。
|
| CONTROL
|
制御文字である rune を定義します。
|
| DIGIT
|
10 進数字で表示可能な文字である rune を定義します。
|
| GRAPH
|
表示可能な文字である rune を定義します。
|
| LOWER
|
小文字で表示可能な文字である rune を定義します。
|
| PUNCT
|
句読点で表示可能文字な rune を定義します。
|
| SPACE
|
スペース文字である rune を定義します。
|
| UPPER
|
大文字で表示可能な文字である rune を定義します。
|
| XDIGIT
|
16 進数字で表示可能な文字である rune を定義します。
|
| BLANK
|
空白文字である rune 定義します。
|
| PRINT
|
表示可能な rune を定義します。
|
| IDEOGRAM
|
表意記号 (訳註:7, = & などの記号) で表示可能な文字である rune を定義します。
|
| SPECIAL
|
特殊文字で印刷可能な文字である rune を定義します。
|
| PHONOGRAM
|
| |
表音文字で表示可能な文字である rune を定義します。
|
| SWIDTH0
|
表示幅 0 の rune を定義します。
|
| SWIDTH1
|
表示幅 1 の rune を定義します。
|
| SWIDTH2
|
表示幅 2 の rune を定義します。
|
| SWIDTH3
|
表示幅 3 の rune を定義します。
|
表示幅を明示的に定義しない場合、デフォルトでは、
表示可能 rune に対しては幅 1 が仮定されます。