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manページ  — MLOCK

名称

mlock, munlock – 物理ページをメモリ内でロック (アンロック) する

内容

ライブラリ

Standard C Library (libc, -lc)

書式

#include <sys/mman.h>

int
mlock(const void *addr, size_t len);

int
munlock(const void *addr, size_t len);

解説

mlock() システムコールは、 addr から開始する len バイトの仮想アドレス範囲に対応する物理ページをメモリにロックします。 munlock() システムコールは、1 つ以上の mlock() 呼び出しによってロックされていたページをアンロックします。 これらの両方において、 addr 引数はページサイズの整数倍でなければいけません。 len 引数がページサイズの整数倍でない場合、切り上げられます。 範囲全体が確保されている必要があります。

mlock() システムコールの後、指示されたページは、アンロックされるまで 非常駐ページフォルトもアドレス変換フォルトも起こしません。 しかし、TLB の管理をソフトウェアで実装しているアーキテクチャでは、 保護違反フォルト、または TLB ミスフォルトを起こす可能性はあります。 ページに関するすべてのロックされたマッピングが削除されるまで 物理ページはメモリに留まります。 複数のプロセスが、それぞれの仮想アドレスマッピングから 同じ物理ページをロックする可能性があります。 同様に、1 つのプロセスが同じページに対する異なる複数の 仮想マッピングによって、または同じアドレス範囲へのネストした mlock() 呼び出しによって、ページを多重にロックする可能性があります。 アンロックは、 munlock() によって明示的に、または munmap() によって暗黙的に行われます。 munmap() はマップされていないアドレス範囲の割り当てを解除します。 ロックされたマッピングは fork(2) による子プロセスには継承されません。

物理メモリは潜在的に乏しいリソースなので、プロセスは どのくらいロックできるかの制限を受けます。 1 つのプロセスは、システム全体に共通の ``固定されたページ'' 限界、 またはプロセスごとの RLIMIT_MEMLOCK リソース限界のいずれか小さい方の値まで mlock() できます。

これらの呼び出しが利用できるのはスーパユーザだけです。

戻り値

Upon successful completion, the value 0 is returned; otherwise the value -1 is returned and the global variable errno is set to indicate the error.

呼び出しが成功すると、範囲内のすべてのページがロック (アンロック) されます。 失敗した場合は、範囲内のすべてのページのロック状態は変更されません。

エラー

mlock() システムコールは次の場合に処理を失敗します:
[EPERM]
  呼び出し側がスーパユーザではありません。
[EINVAL]
  指定されたアドレスがページ境界に整列されていないか、または長さが負です。
[EAGAIN]
  指示された範囲のロックによって、ロックされたメモリについての システム限界またはプロセスごとの限界を超過してしまいます。
[ENOMEM]
  指示されたアドレス範囲の一部が割り当てられていません。 ページのフォルト / マッピングでエラーがありました。
munlock() システムコールは次の場合に失敗します:
[EPERM]
  呼び出し側がスーパユーザではありません。
[EINVAL]
  指定されたアドレスがページ境界に整列していないか、または長さが負です。
[ENOMEM]
  指示されたアドレス範囲の一部が割り当てられていません。

関連項目

fork(2), mincore(2), minherit(2), mlockall(2), mmap(2), munlockall(2), munmap(2), setrlimit(2), getpagesize(3)

バグ

固定されたメモリを多く割り当て過ぎることは、そこから回復するために リブートを要求するメモリ割り当てのデッドロックにつながる可能性があります。

プロセスごとのリソースの限界はロックされた仮想メモリの量への制限で、 システム全体に共通の制限はロックされた物理ページの数についてのものです。 このように、2 つの別々のマッピングから同じ物理ページを ロックするとプロセスごとの制限に対しては 2 ページとしてカウントされ、 システム制限では 1 ページだけとしてカウントされます。

プロセスごとのリソース制限は現時点ではサポートされていません。

歴史

mlock() システムコールと munlock() システムコールは BSD 4.4 ではじめて登場しました。

MLOCK (2) August 10, 2004

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