総合手引 | セクション 1 | English | オプション |
使用可能なコマンドは下記のようになっています。 コマンドの指定にあたって、 一意に特定するのに必要なだけの文字数は与える必要があります。
weof | テープの現在位置に count 個のファイル終端マークを書き込みます。 |
smk | テープの現在位置に count 個の位置決定マークを書き込みます。 |
fsf | ファイル count 個分早送りします。 |
fsr | レコード count 個分早送りします。 |
fss | 位置決定マーク count 個分早送りします。 |
bsf | ファイル count 個分巻き戻します。 |
bsr | レコード count 個分巻き戻します。 |
bss | 位置決定マーク count 個分巻き戻します。 |
rdhpos | ハードウェアブロック位置を読み取ります。 この機能をサポートしないドライブもあります。 報告されるブロック番号は、そのハードウェア固有のものです。 count 引数は無視されます。 |
rdspos | SCSI 論理ブロック位置を読み取ります。 この機能をサポートしないドライブもあります。 count 引数は無視されます。 |
sethpos | ハードウェアブロック位置を設定します。 この機能をサポートしないドライブもあります。 count 引数は、テープ移動先のハードウェアブロックであると解釈されます。 |
setspos | SCSI 論理ブロック位置を設定します。 この機能をサポートしないドライブもあります。 count 引数は、テープ移動先の SCSI 論理ブロックであると解釈されます。 |
rewind | テープを巻き戻します (カウントは無視)。 |
offline, rewoffl | |
テープを巻き戻して、 テープユニットをオフライン状態にします (カウントは無視)。 | |
erase | テープを消去します。 カウント 0 は長い消去を無効にします。これがデフォルトです。 |
retension | |
テープのたるみを取ります (一度最後まで早送りして、 また巻き戻します。カウントは無視)。 | |
status | テープユニットの状態情報を出力します。 SCSI 磁気テープドライブに対しては、 現在の操作モードとして、密度・ブロックサイズ・圧縮の有無が報告されます。 ドライブの現在の状態 (デバイスに対して何を行っているのか) も報告されます。 ドライブが (ファイルマークおよびレコードを基準とした) BOT からの相対位置を知っている場合、これも表示します。 この情報は信頼できるものではないことに注意してください (BOT、記録メディアの終端、(ドライブが報告するのであれば) ハードウェアブロック位置と SCSI 論理ブロック位置のみが、 テープ位置として信頼できます)。 |
errstat | このドライブに関するエラー状態情報を表示 (およびクリア) します。 各通常操作 (例えば読み込みや書き込み) および 各制御操作 (例えば巻き戻し) に対し、 最後に実行したコマンドとこれに関連した状態と存在すれば残りのカウントを、 ドライバは格納します。 本コマンドは、この情報を引き出して表示します。 可能であれば、ラッチしたエラー情報もまたクリアします。 |
blocksize | |
テープユニットに対してブロックサイズを指定します。 零は可変長ブロックを意味します。 | |
density | テープユニットに対して密度を指定します。 密度の符号化方式については、 下記を参照して下さい。 密度の値は、 "リファレンス" 欄に応じた数字と文字列のどちらでも与えることができます。 もし文字列が略記されていたら、 表に書かれてある順番で調べていき、 最初に合致した項目が使われます。 与えられた文字列と正しい密度名称を調べた結果が正確に合致しないのであれば、 与えられた文字列がどう解釈されたかについて、 通知メッセージが出力されます。 |
geteotmodel | |
現在の EOF ファイルマークモデルを、取得して表示します。 モデル状態とは、 テープが書き込まれる場合、 書き込みクローズ時に何個のファイルマークが書き込まれるかを表現します。 | |
seteotmodel | |
現在の EOT ファイルマークモデルを、( count 引数に) 設定して表示します。 典型的には、これはファイルマーク 2 個ですが、デバイスによっては (典型的には QIC カートリッジドライブでは)、 ファイルマークを 1 個だけ書き込み可能です。現在のところ、値は 1 または 2 だけから選択可能です。 | |
eom | 記録されたメディアの終端まで早送りします (カウントは無視)。 |
eod | データの終端まで早送りします。 eom と同じです。 |
comp |
圧縮モードを指定します。
現在、圧縮モードに指定可能な値はいくつかあります:
|
off | 圧縮オフ |
on | 圧縮オン |
none | off と同じ |
enable | |
on と同じ | |
IDRC | IBM Improved Data Recording Capability 圧縮 (0x10)。 |
DCLZ | DCLZ 圧縮アルゴリズム (0x20)。 |
前記の認識される圧縮キーワードに加え、 テープドライブが使用する圧縮アルゴリズムをユーザが数値で指定可能です。 ほとんどの場合、単に圧縮を 'on' にするだけで、 ドライブがサポートしているデフォルトの圧縮アルゴリズムを有効にするという 望ましい効果が得られます。 そうでない場合 ( status を見て、どの圧縮アルゴリズムを現在使用しているかを見てください)、 サポートされている圧縮キーワード (上述) もしくは 数値の圧縮値をユーザが手動で指定可能です。
テープ名が与えられていないくて、かつ環境変数 TAPE が存在しない場合、 mt はデバイス /dev/nsa0 を使用します。
mt ユーティリティは、操作が成功したならば 0 の終了値を、 コマンドが認識不能の場合には 1 を、 また操作が失敗したならば 2 を返します。
次に示す密度表は、1997 年 11 月 11 の SCSI-3 Stream Device Commands (SSC) working draft の Revision 11 における、 'Historical sequential access density codes' table (A-1) の情報です。
それぞれ密度の符号化方式は次の通りです。
0x0 デバイスの既定値
0xE ECMA 用予約値
値 幅 トラック 密度 コード 型 リファレンス 注 mm in bpmm bpi 0x01 12.7 (0.5) 9 32 (800) NRZI R X3.22-1983 2 0x02 12.7 (0.5) 9 63 (1,600) PE R X3.39-1986 2 0x03 12.7 (0.5) 9 246 (6,250) GCR R X3.54-1986 2 0x05 6.3 (0.25) 4/9 315 (8,000) GCR C X3.136-1986 1 0x06 12.7 (0.5) 9 126 (3,200) PE R X3.157-1987 2 0x07 6.3 (0.25) 4 252 (6,400) IMFM C X3.116-1986 1 0x08 3.81 (0.15) 4 315 (8,000) GCR CS X3.158-1987 1 0x09 12.7 (0.5) 18 1,491 (37,871) GCR C X3.180 2 0x0A 12.7 (0.5) 22 262 (6,667) MFM C X3B5/86-199 1 0x0B 6.3 (0.25) 4 63 (1,600) PE C X3.56-1986 1 0x0C 12.7 (0.5) 24 500 (12,690) GCR C HI-TC1 1,6 0x0D 12.7 (0.5) 24 999 (25,380) GCR C HI-TC2 1,6 0x0F 6.3 (0.25) 15 394 (10,000) GCR C QIC-120 1,6 0x10 6.3 (0.25) 18 394 (10,000) GCR C QIC-150 1,6 0x11 6.3 (0.25) 26 630 (16,000) GCR C QIC-320 1,6 0x12 6.3 (0.25) 30 2,034 (51,667) RLL C QIC-1350 1,6 0x13 3.81 (0.15) 1 2,400 (61,000) DDS CS X3B5/88-185A 5 0x14 8.0 (0.315) 1 1,703 (43,245) RLL CS X3.202-1991 5 0x15 8.0 (0.315) 1 1,789 (45,434) RLL CS ECMA TC17 5 0x16 12.7 (0.5) 48 394 (10,000) MFM C X3.193-1990 1 0x17 12.7 (0.5) 48 1,673 (42,500) MFM C X3B5/91-174 1 0x18 12.7 (0.5) 112 1,673 (42,500) MFM C X3B5/92-50 1 0x19 12.7 (0.5) 128 2,460 (62,500) RLL C DLTapeIII 6,7 0x1A 12.7 (0.5) 128 3,214 (81,633) RLL C DLTapeIV(20) 6,7 0x1B 12.7 (0.5) 208 3,383 (85,937) RLL C DLTapeIV(35) 6,7 0x1C 6.3 (0.25) 34 1,654 (42,000) MFM C QIC-385M 1,6 0x1D 6.3 (0.25) 32 1,512 (38,400) GCR C QIC-410M 1,6 0x1E 6.3 (0.25) 30 1,385 (36,000) GCR C QIC-1000C 1,6 0x1F 6.3 (0.25) 30 2,666 (67,733) RLL C QIC-2100C 1,6 0x20 6.3 (0.25) 144 2,666 (67,733) RLL C QIC-6GB(M) 1,6 0x21 6.3 (0.25) 144 2,666 (67,733) RLL C QIC-20GB(C) 1,6 0x22 6.3 (0.25) 42 1,600 (40,640) GCR C QIC-2GB(C) ? 0x23 6.3 (0.25) 38 2,666 (67,733) RLL C QIC-875M ? 0x24 3.81 (0.15) 1 2,400 (61,000) CS DDS-2 5 0x25 3.81 (0.15) 1 3,816 (97,000) CS DDS-3 5 0x26 3.81 (0.15) 1 3,816 (97,000) CS DDS-4 5 0x27 8.0 (0.315) 1 3,056 (77,611) RLL CS Mammoth 5 0x28 12.7 (0.5) 36 1,491 (37,871) GCR C X3.224 1 0x29 12.7 (0.5) 0x2A 0x2B 12.7 (0.5) 3 ? ? ? C X3.267 5 0x41 12.7 (0.5) 208 3,868 (98,250) RLL C DLTapeIV(40) 6,7 0x48 12.7 (0.5) 448 5,236 (133,000) PRML C SDLTapeI(110) 6,8 0x49 12.7 (0.5) 448 7,598 (193,000) PRML C SDLTapeI(160) 6,8
コード 意味 型 意味 ---------------- ---------------- NRZI 非 0 復帰、1 で変更 R リールトゥリール (Non Return to Zero, change on ones) C カートリッジ GCR グループ符号記録 CS カセット (Group Code Recording) PE 位相符号化 (Phase Encoded) IMFM 反転修正周波数変調 (Inverted Modified Frequency Modulation) MFM 修正周波数変調 (Modified Frequency Modulation) DDS DAT データ記憶装置 (Dat Data Storage) RLL ランレングス符号化 (Run Length Encoding) PRML Partial Response Maximum Likelihood
注 1. シリアル記録。 2. パラレル記録。 3. QIC-11 として知られる古い形式。 5. ヘリカルスキャン。 6. American National Standard ではありません。リファレンスは、 メディアフォーマットの工業標準の定義に基づいています。 7. DLT 記録: 直線的に記録されたトラックの組 (DLTapeIII と DLTapeIV(20)) か、トラックの 4 つ組み (DLTapeIV(35) と DLTapeIV(40))。 8. Super DLT (SDLT) の記録方式: 56 個の直列に記録される論理トラック毎に 8 個の物理トラックがあります。
TAPE | 引数 tapename が与えられていない時、 mt ユーティリティは TAPE 環境変数を調べます。 |
/dev/*wt* | QIC-02/QIC-36 磁気テープインタフェース |
/dev/*sa[0-9]* | SCSI 磁気テープインタフェース |
st(4) ドライバに関する拡張部分は st(1) コマンドとは別のものとして BSD 386 0.1 で登場し、 mt コマンドに FreeBSD 2.1 で含められました。
weof と同義のコマンドであった eof コマンドは FreeBSD 2.1 で破棄されました。 なぜなら、しばしば eom との混乱があり、非常に危険だったためです。
MT (1) | June 6, 1993 |
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“ | As soon as we started programming, we found to our surprise that it wasn't as easy to get programs right as we had thought. Debugging had to be discovered. I can remember the exact instant when I realized that a large part of my life from then on was going to be spent in finding mistakes in my own programs. | ” |
— Maurice Wilkes |