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名称

hier – ファイルシステムのレイアウト

内容

解説

ファイルシステムの階層構成についての概略です。
/ ファイルシステムのルートディレクトリ。
/bin/ ユーザ用ユーティリティの基本的なもの。 シングルユーザ環境、マルチユーザ環境どちらでも使用する。
/boot/ オペレーティングシステムのブートストラップ中に使用される プログラムと設定ファイル。

defaults/
  デフォルトのブートストラップ用設定ファイル。 loader.conf(5) 参照。
kernel/ カーネルの pure な実行可能ファイル (ブート時にメモリに読み込まれる オペレーティングシステム)。
modules/ サードパーティのロード可能なカーネルモジュール。 kldstat(8) 参照。
/cdrom/ CD-ROM ドライブのデフォルトマウントポイント ((sysinstall) 8 が作成します)。
/compat/ 通常は、 /usr/compat へのリンクです。 そうでない場合、 /usr/compat コメントがあてはまります。 ((sysinstall) 8 が作成します)。
/dev/ devfs(5) で管理されるデバイススペシャルファイル

fd/ ファイル記述子ファイル。 amp;fd(4) 参照。
net/ ネットワークデバイス
/dist/
  sysinstall(8) が使用するマウントポイント。
/etc/ システムの設定ファイル、およびスクリプト。

defaults/
  デフォルトのシステム設定ファイル。 rc(8) 参照。
gnats/ gnats 設定ファイル。 send-pr(1) 参照。
isdn/ isdn4bsd の設定ファイル。 isdnd(8) 参照。
localtime
  ローカルタイムゾーン情報。 ctime(3) 参照。
mail/ sendmail の制御情報。
mtree/ mtree 設定ファイル。 mtree(8) 参照。
namedb/ named 設定ファイル。 named(8) 参照。
pam.d/ プラグ可能認証モジュール (Pluggable Authentication Modules; PAM) ライブラリの設定ファイル。 pam(8) 参照。
periodic/
  cron(8) により、毎日/毎週/毎月実行されるスクリプト。 periodic(8) 参照。
ppp/ ppp(8) ppp 設定ファイル。 ppp(8) 参照。
ssl/ OpenSSL 設定ファイル。
/lib/ /bin /sbin のバイナリに必要な、重要なシステムライブラリ。

geom/ geom(8) [英語] ユーティリティ用のクラス特有のライブラリ。
/libexec/
  /bin /sbin のバイナリに必要な、重要なシステムユーティリティ。
/mnt/ 通常、システム管理者が一時的なマウントポイントとして使用する 空のディレクトリ。
/proc/
  プロセスファイルシステム。 procfs(5), mount_procfs(8) 参照。
/rescue/
  緊急回復時に使用される、静的にリンクされたプログラム群です。 rescue(8) を参照してください。
/root/
  root のホームディレクトリ。
/sbin/
  システムプログラム、および基本的な管理者用ユーティリティ。 シングルユーザ環境、マルチユーザ環境どちらでも使用する。
/stand/
  スタンドアロン環境で使用されるプログラム。
/tmp/ システムリブートをまたがった永続性が保証されない、一時ファイル。
/usr/ ユーザ用ユーティリティ、およびアプリケーションの大部分を含む。

bin/ 一般的なユーティリティ、プログラミングツール、アプリケーション。
compat/ Linux 等の他のオペレーティングシステムとのバイナリ互換性をサポートするために 必要なファイル ((sysinstall) 8 が作成します)。
games/ 有用でちょっとふざけたプログラム。
include/
  標準 C 言語インクルードファイル。

altq/ ALTQ 用の C 言語インクルードファイル。
arpa/ インターネットサービスプロトコルのための C 言語インクルードファイル。
bsnmp/ SNMP デーモン用の C 言語インクルードファイル。
c++/ C++ 言語インクルードファイル。
cam/ Common Access Methods Layer 用 C インクルードファイル。
scsi/ CAM 上の SCSI デバイス。
dev/ 様々な FreeBSD デバイスのプログラミング用の C インクルードファイル。
ic/ ドライバ/バス独立なハードウェア回路を記述する、様々なヘッダファイル。
ofw/ Open Firmware サポート。
ppbus/ パラレルポートバス。 ppbus(4) 参照。
usb/ USB サブシステム。
utopia/ ATM インタフェース用の物理チップドライバ。 utopia(4) 参照。
wi/ wi(4) [英語] WaveLAN ドライバ。
fs/
fdescfs/ プロセス毎のファイル記述子ファイルシステム。
fifofs/ IEEE Std 1003.1 ("POSIX.1") FIFO ファイルシステム。
msdosfs/ MS-DOS ファイルシステム。
ntfs/ NTFS ファイルシステム。
nullfs/ ループバックファイルシステム。
nwfs/ NetWare ファイルシステム。
portalfs/ ポータルファイルシステム。
procfs/ プロセスファイルシステム。
smbfs/ SMB/CIFS ファイルシステム。
udf/ UDF ファイルシステム。
umapfs/ uid/gid マッピングを変えるファイルシステム
unionfs ユニオンファイルシステム。
geom/ GEOM フレームワーク。
concat/ CONCAT GEOM クラス。
gate/ GATE GEOM クラス。
mirror/ MIRROR GEOM クラス。
nop/ NOP GEOM クラス。
raid3/ RAID3 GEOM クラス。
stripe/ STRIPE GEOM クラス。

isc/ ISC ユーティリティライブラリ libisc インクルードファイル。
isofs/
cd9660/ iso9660 形式ファイルシステム。
libmilter/
  libmilter 用の C インクルードファイルであり、 sendmail(8) メールフィルタ の API です。
machine/ マシン固有機能の C 言語インクルードファイル。
net/ その他のネットワーク機能用 C 言語インクルードファイル。
netatalk/ Appletalk プロトコル。
netatm/ ATM のインクルードファイル。 atm(8) 参照。
netinet/ インターネット標準プロトコル用 C 言語インクルードファイル。 inet(4) 参照。
netinet6/ インターネットプロトコルバージョン 6 用の C インクルードファイル。 inet6(4) [英語] 参照。
netipx/ IPX/SPX プロトコルスタック。
netkey/ カーネルの鍵管理サービス。
netnatm/ NATM インクルードファイル。 natm(4) 参照。
api/ シグナル API 用インクルードファイル。
msg/ シグナルメッセージの説明と関連する関数の宣言をしているインクルードファイル。
saal/ シグナル AAL 層用のインクルードファイル。
sig/ include files for the UNI signalling protocol UNI のシグナルプロトコル用のインクルードファイル。
netsmb/ SMB/CIFS リクエスタ。
nfs/ NFS (Network File System) 用 C 言語インクルードファイル。
objc/ Objective C のインクルードファイル。
openssl/ OpenSSL (Cryptography/SSL ツールキットの) ヘッダ。
pccard/ PC-CARD コントローラ。
posix4/ POSIX リアルタイム拡張のインクルードファイル。 p1003_1b(9) 参照。
protocols/
  Berkeley サービスプロトコル用 C 言語インクルードファイル。
readline/ ユーザからの一行入力機能 (編集機能付き)。 readline(3) 参照。
rpc/ リモート手続き呼び出し。 rpc(3) 参照。
rpcsvc/ RPC サービス構造の定義。 rpc(3) 参照。
security/ PAM。 pam(8) 参照。
sys/ システム用 C 言語インクルードファイル (カーネルデータ構造)。
ufs/ UFS (U-word File System) 用 C 言語インクルードファイル。
ffs/ Fast filesystem。
ufs/ UFS ファイルシステム。
vm/ 仮想記憶。 vmstat(8) 参照。

lib/ 共有およびアーカイブ ar(1) 型 ライブラリ
aout/ a.out アーカイブライブラリ。
compat/
  互換性維持用の共有ライブラリ。
aout/ a.out 後方互換ライブラリ。

libdata/
  その他のユーティリティデータファイル。
gcc/ gcc(1) の設定用データ
ldscripts/
  リンカスクリプト。 ld(1) 参照。
lint/ さまざまな lint 用ライブラリ (事前に構築されている)。 lint(1) 参照。

libexec/
  システムデーモンおよびシステムユーティリティ。 (他のプログラムから実行されるもの)。
aout/ a.out 実行形式を操作するユーティリティ。
elf/ ELF 実行形式を操作するユーティリティ。
lpr/ LP プリントシステムのユーティリティとフィルタ。 lpr(1) 参照。
sendmail/
  sendmail(8) バイナリ。 mailwrapper(8) 参照。
sm.bin/
  sendmail(8) 用制限付きシェル。 smrsh(8) 参照。

local/
  ローカルの実行可能ファイル、ライブラリなど。 FreeBSD ports フレームワークのデフォルトのインストール先としても使用されます。 local/以下では、 hier で /usr に関して 記述された一般的な配置が使用されます。 例外は、man ディレクトリ (local/share/ の下ではなく local/ の直下に存在)、 ports のドキュメント (share/doc/<port>/ に置かれます)、 /usr/local/etc (/etc の模倣) です。
obj/ アーキテクチャ依存のターゲットツリー。 /usr/src ツリーを構築することで作成される。
ports/
  FreeBSD ports コレクション (オプション扱い)。
sbin/ (ユーザによって実行される) システムデーモン、およびシステムユーティリティ。
share/
  アーキテクチャに依存しないファイル。

calendar/
  事前に組み立てられた calendar ファイルいろいろ。 calendar(1) 参照。
dict/ 単語リスト。 look(1) 参照。

freebsd
  FreeBSD 固有の術語、固有の名前、隠語。
words 一般の単語
web2 Webster's 2nd International からの単語
papers/
  リファレンスデータベース。 refer(1) 参照。

doc/ その他の文書。 ( USENIX association から入手できる) BSD マニュアルのほとんどのソース。
FAQ/ しばしば行なわれる質問とその答え (Frequently Asked Questions)。
IPv6/ IPv6 の実装に関する注。
bind/ BIND (Berkeley Internet Name Domain) に属する文書。
es/ /usr/share/doc 中の文書のスペイン語への翻訳。
handbook/
  FreeBSD ハンドブック
ja/ /usr/share/doc 中の文書の日本語への翻訳。
ncurses/
  ncurses に属する HTML 文書。 ncurses(3X) 参照
ntp/ Network Time Protocol に属する HTML 文書。
papers/
  UNIX 関連の論文
psd/ UNIX プログラマ用補助文書
ru/ /usr/share/doc 中の文書のロシア語への翻訳。
smm/ UNIX システム管理者用マニュアル
tutorials/
  FreeBSD チュートリアル。
usd/ UNIX ユーザ用補助文書
zh/ /usr/share/doc 中の文書の中国語への翻訳。

examples/
  一般ユーザやプログラマ向けのさまざまな用例。
games/
  各種のゲームで使用される ASCII テキストファイル。
groff_font/
  デバイス名ごとに用意されたデバイス記述ファイル。
info/ GNU Info ハイパーテキストシステム。
isdn/ ISDN。
locale/
  ローカル化関係のファイル。 setlocale(3) 参照。
man/ マニュアルページ。
me/ me マクロパッケージで使用するマクロ。 me(7) 参照。
misc/ その他システム全体の ASCII テキストファイル。
fonts/
  ???
pcvtfonts/
  pcvt フォント。 pcvt(4) 参照。
termcap
  端末の特性を記述するデータベース。 termcap(5) 参照。
mk/ make 用テンプレート。 make(1) 参照。
nls/ 各国語サポート (National Language Support) ファイル。 mklocale(1) 参照。
pcvt/ pcvt の文書とその他の例。 pcvt(4) 参照。
security/
  mac_lomac(4) [英語] 等のセキュリティポリシ用のデータファイル。
sendmail/
  sendmail(8) の設定ファイル。
skel/ 新しいアカウントのための .amp; (ドット) ファイルの例。
snmp/ SNMP デーモン用の MIB やサンプルファイル、ツリー定義。
defs/ gensnmptree(1) [英語] とともに使用されるツリー定義ファイル。
mibs/ MIB ファイル。
syscons/
  syscons が使用するファイル。 syscons(4) [英語] 参照。
fonts/ コンソールフォント。 vidcontrol(1)vidfont(1) 参照。
keymaps/ コンソールキーボードマップ。 kbdcontrol(1)kbdmap(1) 参照。
scrnmaps/
  コンソールスクリーンマップ。
tabset/ 各種端末用タブ記述ファイル。 termcap ファイルの中で使用される。 termcap(5) 参照。
tmac/ テキスト処理マクロ。 nroff(1) および troff(1) 参照。
vi/ vi(1) のローカライズサポートとユーティリティ。
zoneinfo/
  タイムゾーン設定情報。 tzfile(5) 参照。
src/ BSD とサードパーティとローカルのソースファイル。

bin/ /bin 内のファイルのソース。
contrib/ 寄贈されたソフトウェアのソース。
crypto/ 寄贈された暗号化ソフトウェアのソース。
etc/ /etc 内のファイルのソース。
games/ /usr/games 内のファイルのソース。
gnu/ GNU General Public License で保護されたユーティリティ。
include/ /usr/include 内のファイルのソース。
kerberos5/
  Kerberos version 5 のビルドインフラストラクチャ。
lib/ /usr/lib 内のファイルのソース。
libexec/ /usr/libexec 内のファイルのソース。
release/ FreeBSD のリリースを生成するために必要なファイル。
sbin/ /sbin 内のファイルのソース。
secure/ /usr/src/crypto 中のファイル用のビルドディレクトリ。
share/ /usr/share 内のファイルのソース。
sys/ カーネルのソースファイル。
tools/ FreeBSD のメンテナンスとテストに使用するツール。
usr.bin/ /usr/bin 内のファイルのソース。
usr.sbin/ /usr/sbin 内のファイルのソース。

X11R6/ X11R6 配布パッケージの実行可能形式ファイル、ライブラリなど (オプション扱い)。
bin/ X11R6 のバイナリ (サーバ、ユーティリティ、ローカルな packages/ports)。
etc/ X11R6 の設定ファイルとスクリプト。
include/
  X11R6 のインクルードファイル。
lib/ X11R6 のライブラリ。
man/ X11R6 のマニュアルファイル。
share/ アーキテクチャ独立なファイル。
/var/ さまざまな用途のログファイル、一時ファイル、遷移的ファイル、 スプールファイル。

account/ システムアカウンティングファイル。

acct 実行アカウントファイル。 acct(5) 参照。

at/ 指定した時間に動くコマンドのスケジュールファイル。 amp;at(1) 参照。
jobs/ ジョブファイルを含むディレクトリ。
spool/ 出力スプールファイルを含むディレクトリ。

backups/ さまざまなバックアップファイル。
crash/ カーネルクラッシュダンプを保存するデフォルトのディレクトリ。 crash(8)savecore(8) 参照。
cron/ cron が使用するファイル。 cron(8) 参照。
tabs/ crontab ファイル。 crontab(5) 参照。

db/ システム固有のさまざまなデータベースファイル。 自動生成される。
empty/ 特別に空のディレクトリが必要なプログラムによって使用される、空のディレクトリ。 例えば、特権分離のために sshd(8) が使用します。 sshd(8) 参照
games/ さまざまなゲームのステータスおよびスコアファイル。
heimdal/ Kerberos サーバデータベース。 kdc(8) [英語] 参照。
log/ さまざまなシステムログファイル。

wtmp login/logout ログ。 wtmp(5) 参照。

mail/ ユーザのメールボックスファイル。
msgs/ システムメッセージのデータベース。 msgs(1) 参照。
preserve/
  エディタの不慮の死の際に保存されるファイルを一時的に安置するディレクトリ。 amp;ex(1) 参照。
quotas/
  ファイルシステムのクォータ情報のファイル。
run/ ブートされてからのシステムについての各種情報を記述した システム情報ファイル。

named/
  "bind" ユーザが書き込み可能です。 named(8) 参照。
ppp/ コマンドの接続ソケット用に、 "network" グループが書き込み可能です。 ppp(8) 参照。
utmp 現在のユーザについてのデータベース。 utmp(5) 参照。

rwho/ rwho データファイル。 rwhod(8), rwho(1), ruptime(1) 参照。
spool/
  さまざまなプリンタ、メールシステムのスプールディレクトリ。

clientmqueue/
  配送されていない送信依頼メールのキュー。 sendmail(8) 参照。
ftp/ 一般に ~ftp となる部分。 anonymous ftp のルートディレクトリ。
mqueue/
  配送されていないメールのキュー。 sendmail(8) 参照。
output/
  ラインプリンタ用スプールディレクトリ。

tmp/ システムリブートをまたがって保持される、一時ファイル。
vi.recover/
  vi のリカバリファイルを格納しておくディレクトリ。
yp/ NIS マップ。

このマニュアルページはデフォルトの FreeBSD ファイルシステムレイアウトを 記述しており、 各システムの実際の階層構造はシステム管理者の裁量に委ねられています。 よく維持管理されたインストールにおいては、 カスタマイズされた本ドキュメントが付属するでしょう。

関連項目

apropos(1), find(1), finger(1), grep(1), ls(1), whatis(1), whereis(1), which(1), fd(4), devfs(5), fsck(8)

歴史

hier マニュアルページは AT&T v7 で登場しました。

HIER (7) August 16, 2004

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If you have any trouble sounding condescending, find a Unix user to show you how it's done.
— Scott Adams